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やさしい中医学

このページは当店のお客様に少しでも中医学を理解してもらう事を目標に、できるだけわかり易く簡単な表現で解説してみます。最後まで読んで行けば自然と中医学が身近に感じられるようになるでしょう。 さあ皆さんもいっしょに中医学の基礎を学びましょう。

▼中医学の生理と病理
中医学の考え方 陰 陽 津液
五臓と六腑 肝と胆 心と小腸 脾と胃
肺と大腸 腎と膀胱 三 焦    
▼中医学の診断
顔 色 舌 診 表 裏 寒 熱
虚 実
病 因
外 因 内 因 不内外因 みの性質
便の状態 尿の状態 喉の渇き 味 覚 月 経
最後に        



■中医学の考え方
中医学は人体をみる時、西洋医学のように解剖をして細胞や血液、遺伝子等を細かく検査するのではありません。
ではどのように人体をみるかといえば、人体を小宇宙とみているのです。小宇宙?と思う方も多いでしょう。
では具体的に考えていきましょう。
地球はご存知のように大宇宙に存在する小宇宙の一つです。これと同じように地球からみれば、人体は小宇宙といえるのです。
つまり宇宙は自然界の法則に従って誰に指図されるわけでもなく動いています。この自然界の法則こそが自然の流れで、この流れに逆行すれば病気が起こると考えたのです。
古代の人達はすごい事を考えるものだ!さらに古代の人達は自然界を陰と陽に分け更に人体を陰陽に分けて考えました。少し具体的になって来ました。
しかしここで問題が発生しました。陰と陽だけではあまりにも大雑把すぎて病気の治療どころではありません。そうそう!そこで人体を更に五臓六腑という器官に分け西洋医学に負けないくらいの具体性を持たせました。
しかしここでいう五臓六腑というのは西洋医学でいう所の臓器ではなく中医学独特の考え方を持った臓器なのです。更にこの考え方を発展させ五行説という五臓六腑の相互関係を築き上げました。
こうして陰陽五行学説が誕生したのです。この理論は中医学の中核をなす物で現在でも最重要な理論として認識されております。
また人体の構成要素として気、血、津液、精という4要素に分類しました。その後色々な考え方が生まれましたが、基本はこの陰陽五行説となりますのでこれから勉強して行きましょう。

キーワード:小宇宙、陰 陽、五臓六腑、陰陽五行学説、気、血、津液、精
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■陰 陽
陰陽とは、自然界全体を陰と陽の二つに分離して考える事で理解しようとする事です。
私達は知らず知らずにこの陰陽を使っています。例えばあの人は陰気(いんき)な人だとか、陽気(ようき)な人というように。どうですか?使っているでしょう!
そうですこのイメージ通り陰は暗くて寒いイメージがあります。逆に陽は明るくて温かいイメージがあります。この陰陽を医学に応用したのが東洋医学です。
陰は暗いからいやだと思うかもしれませんが、陰も陽も両方とも非常に重要な意味があります。
体に熱がある時は体を冷やそうとする陰の働きが活発になり、体が冷えている時は逆に暖めようとする陽の働きが活発になります。
ですから陰も陽もどちらも重要な働きがあり、一方だけではバランスがとれないのです。
それでは体の中で陰陽を使ってみましょう。頭や顔等は比較的熱が多く、下半身や足元等は比較的冷えが多い所です。例えばイライラしてカーとなるとよく頭に血が昇るといいますね。足元がカーとする事は無いと思います。これは上半身が陽の性質が強い事を意味します。
逆に下半身は陰の性質が強い事を意味します。このように陽は上に行く性質が強く、陰は下へ降る性質が強いのです。
ただこの陰陽というのは上が陽で下が陰というように決まっているものではなく、一方を陽とすると相対的に他方を陰とみます。
つまり陰陽というのは相対的に変化し、互いに制約しあっているものなのです。
また陰陽は陰の中にも陽が存在し、陽の中にも陰が存在しています。少し難しくなってきました。
少し強引ですが、男女でこの事を解釈すると男性は陽で女性は陰となります。男性が全て陽のかたまりかといえばそうではなく、男性でも女性のような優しさを持っており、これが陽の中の陰です。逆に女性が全て陰のかたまりではなく、女性でも男性のような活発さを兼ね備えております。これが陰の中の陽なのです。
こうして陰陽はお互いに依存しあって陰陽のバランスをとっているのです。
余談ですが、最近は男性の女性化や女性の男性化が多くなっているようです。これこそが、陽の中の陰や、陰の中の陽が強く現れた結果なのです。
中医学では陰陽のバランスがくずれた状態を病気とみています。漢方薬はこの陰陽のバランスを正常にするように処方されるのです。

陰 陽 の 例
陽:上、外、昼、夏、熱、明、動、興奮、亢進
陰:下、内、夜、冬、寒、暗、静、抑制、衰退
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■ 気
気とは上記の陰陽と同じように日常生活の中で知らず知らずに使っています。
例えば気が短いとかやる気が無い、気をつけて等、無意識のうちにこの言葉を使用しています。
気とは何かというと、ほとんどの方が日常使っているにもかかわらず説明ができません。中医学では気を大変重要な要素として認識しております。
気にはいろいろな作用があるのですが、簡単に言えば体を守る防衛軍の役割を持っているのです。ウイルスや細菌等が体に入り込まないようにがんばっているのが気なのです。
また血液の循環をよくする為に血液を押して血流の流れを良くする手助けをしたり、体が冷えないように暖めたりしてくれているのが気の作用なのです。
気はいつも充分に体に存在しているわけではなく、体を動かしたり、呼吸をしたりするだけでも消耗されてしまいます。
気の力が弱まるとウイルスや細菌等に感染し易くなり、体が冷えたり、血液の流れが悪くなったりします。この状態を中医学では気虚といいます。
ですから気を補う為に漢方薬や正しい食事、正しい呼吸等をして気を補う必要があります。これを補気と言います。
補気の代表薬としてみなさんも聞いた事があると思いますが、朝鮮人参等があります。基本処方は四君子湯(ニンジン、ビャクジュツ、ブクリョウ、カンゾウ)になります。
また気はストレス等によって容易に停滞しやすく、気が止まっている為に張った感じの症状がでます。例えばため息やゲップ、ガスが多い等です。これを気滞と言います。
漢方薬でこの気の停滞をとる薬を理気薬と言います。基本処方は半夏厚朴湯(ハンゲ、コウボク、ブクリョウ、ソヨウ、ショウキョウ)になります。

気虚:疲れ易い、動くと症状が悪化する
気滞:ため息、ゲップ、ガスが多い
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■ 血
中医学で血(けつ)とは血液の事をさすのではありません。
体を栄養する物質の事なのです。何だ同じではないかと思われた方もいるかもしれません。
しかし中医学でいう血は栄養物質であるから、これが不足すると(貧血ではないですよ)髪の毛が抜けやすくなったり、不眠が現れたり、不安等が現れたりします。つまり白血球や赤血球、血小板が不足しているのではなく血という物資が不足した結果として、これらの症状が現れるのです。
これを血虚と言います。ですから血を補う補血薬を使用します。基本処方は四物湯(トウキ、シャクヤク、センキュウ、ジオウ)になります。
また血が滞ると、オ血という病理産物が発生します。このオ血はいろいろな悪さをします。特に女性では生理不順や生理痛、生理の出血にレバー状の塊が出る等を起こしやすいのです。
オ血の痛みの特徴は固定性で激しく針で刺したような痛みを起こします。
オ血には血液の流れを良くする活血薬を使用します。基本処方は桂枝茯苓丸(ケイヒ、ブクリョウ、トウニン、ボタンピ、シャクヤク)になります。

血虚:髪の毛が抜けやすくなったり、爪が割れやすい、不眠、不安等
オ血:痛みの特徴は固定性で激しく針で刺したような痛み
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■ 津 液
津液とは人体を潤す正常な水分の事で、唾液や胃液、涙等があり、これが無いとセミの抜け殻みたいになってしまいます。
この状態を津虚と言い補津液薬を使用します。基本処方は麦門冬湯(バクモンドウ、ハンゲ、タイソウ、ニンジン、カンゾウ、コウベイ)になります。
逆に正常な水分が変化し、停滞すると湿という病理産物を生成してしまいます。この湿は人体に色々な悪さをします。
体がむくんだり、体が重い、めまい等を起こします。
湿には化湿薬を使用します。基本処方は苓桂朮甘湯(ブクリョウ、ケイヒ、ビャクジュツ、カンゾウ)になります。

津虚:体が乾燥し潤いが無くなる、喉が乾燥する等
湿:体がむくんだり、体が重い、めまい等
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 精
精とは人体の生命の根源の物質で、昔から精がつくものを食べなさいとか、あの人は精力絶倫というように日常的に使用されています。
中医学における精は人間の成長、発育、生殖、老化にかかわる非常に重要な物質でもあります。この精が少なくなると食事によって得られた栄養物質を精に変えて腎(腎臓ではありません)に蓄えます。
また人間が生まれる時に得られる精は不公平にも人によって量が違うのです。つまりお父さんとお母さんの精が受精により新しく精を作り出すので両親の精の大きさによって新しく作られる精の大きさは左右されます。
当然精が少ない人は体が弱かったり、老化が早かったりします。逆に精が多く生まれた人は体力も充実しており老化も少ないという事になります。
そうは言っても精が少ない人でも養生をすれば、長生きも可能だし、逆に精が多い人でも養生をしなかったら、寿命より短い人生を送る事になるでしょう。
精が少なくなると足腰の弱り、耳鳴り、夜間尿、不妊症等が現れます。
この状態を精虚または腎虚(腎は精を貯蔵している為)と言います。この状態を改善する薬を補精薬つまり補腎薬と言います。基本処方は六味地黄丸(ジオウ、サンシュユ、サンヤク、ブクリョウ、ボタンピ、タクシャ)になります。

精虚または腎虚:足腰の弱り、耳鳴り、夜間尿、不妊症等
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■ 五臓(肝、心、脾、肺、腎)と六腑(胆、小腸、胃、大腸、膀胱、三焦)
五臓六腑という言葉は聞いた事があると思います。
今回から少し難しくなってきます。まず五臓六腑は西洋医学でいうところの臓器ではありませんので、ここからは西洋医学の知識が邪魔になります。ですからあなたの優秀な知識を別の所へ一時的に置いておいて、これからの事は全く新しい知識として認識してください。
五臓六腑の関係は先ほど述べました陰陽で分けると陰が五臓で陽が六腑という事になります。
つまり五臓と六腑がお互いにリンクされているという事です。まるでインターネットみたいですね。
このリンクという関係が非常に大切で逆に言えば各臓器は個別に働いているのではなく、相互に依存しあったり影響しあったりしているという事です。西洋医学では各臓器を個別にみようとしますが、人間は生命体ですから各臓器が独りで勝手に働いていると考えるよりは体全体で人間という生命体を動かしていると考える方が自然ではないでしょうか。
これをふまえて五臓六腑を説明していきます。
五臓には肝、心、脾、肺、腎の五つが存在し、それぞれ胆、小腸、胃、大腸、膀胱にリンクされております。
残った六腑の三焦は特別な腑として考えられております。
では具体的に学んで生きましょう。

五臓:肝、心、脾、肺、腎
六腑:胆、小腸、胃、大腸、膀胱、三焦
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■ 肝と胆
肝は気の流れを調節しています。また血を蓄えており血が多く含まれる筋肉との関係が強い。
肝のリンク先の一つに目があります。まとめると血液の運行と水分代謝を促進し、胃腸の働きを促進し、精神活動を調節しています。これらがうまく働かないと、イライラや怒りっぽくなったり、口が苦く感じたり、生理痛が激しくなったり、手足のしびれ、閉経、目の疾患等が現れます。
もう一方のリンク先である胆は胆汁を貯蔵し胆汁の分泌に関連しております。この機能がうまく働かないと黄疸が現れたり、口が苦かったり、決断力が低下したりします。


生理機能:血液の運行と水分代謝を促進し、胃腸の働きを促進し、精神活動を調節
病理変化:イライラや怒りっぽくなったり、口が苦く感じたり、生理痛が激しくなったり、手足のしびれ、閉経、目の疾患等


生理機能:胆汁を貯蔵し胆汁の分泌に関連
病理変化:黄疸が現れたり、口が苦かったり、決断力が低下
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■ 心と小腸
心は血流の流れを調節しています。また精神や意識活動に関係が深く、心のリンク先の一つに舌があります。まとめると血液の運行を促進し、睡眠や精神活動を調節しています。これらがうまく働かないと、動悸や不眠、意識障害、舌や口に炎症が起こりやすい等が現れます。
もう一方のリンク先である小腸は消化と吸収に関連しております。この機能がうまく働かないと下痢や尿の減少、食欲不振が現れたりします。


生理機能:血流の流れを調節しています。また精神や意識活動に関係が深い
病理変化:動悸や不眠、意識障害、舌や口に炎症が起こりやすい

小腸
生理機能:消化と吸収に関連
病理変化:下痢や尿の減少、食欲不振
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■ 脾と胃
脾は消化器系統の事を指し、消化吸収や出血を起こさないように血管を守っています。
脾のリンク先の一つに手足や唇があります。まとめると消化吸収、栄養物質の運搬、血管の強化をしています。
この事を脾の運化作用と言います。これらがうまく働かないと、下痢や腹痛、血便、血尿、皮下出血、全身倦怠、無気力等が起こりやすい。
もう一方のリンク先である胃は食べた物を受け取り消化するという初歩的消化をしております。
この機能がうまく働かないと胃痛、嘔吐、食欲不振、はぐきの腫れが現れたりします。


生理機能:消化吸収、栄養物質の運搬、血管の強化
病理変化:下痢や腹痛、血便、血尿、皮下出血、全身倦怠、無気力等


生理機能:食べた物を受け取り消化するという初歩的消化
病理変化:胃痛、嘔吐、食欲不振、はぐきの腫れ
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■ 肺と大腸
肺は気を通して呼吸機能と水分の調節を行っております。
肺のリンク先の一つに鼻や汗腺があります。まとめると呼吸機能の調節、余分な水分を尿として出す作用、声を出す作用をしています。これらがうまく働かないと、呼吸困難、咳、喘息、むくみ、鼻の炎症、声が出ない等が起こりやすい。
もう一方のリンク先である大腸は食べた物から余分な水分を再吸収し、便を作ります。この機能がうまく働かないと下痢、便秘が現れたりします。


生理機能:呼吸機能の調節、余分な水分を尿として出す作用、声を出す作用
病理変化:呼吸困難、咳、喘息、むくみ、鼻の炎症、声が出ない等

大腸
生理機能:食べた物から余分な水分を再吸収し、便を作ります。
病理変化:下痢、便秘
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■ 腎と膀胱
腎は腎臓ではなく人間の成長、発育、生殖、老化に携わっています。
腎のリンク先の一つに骨や耳、腰があります。まとめると人間の成長、発育、生殖、老化と関係が深く、水分代謝と呼吸する時の吸気に関係が深い。骨や脳と密接に関係しています。これらがうまく働かないと、発育不良、不妊症、尿量の極端な増減、喘息、耳鳴り、リウマチ等が起こりやすい。
もう一方のリンク先である膀胱は尿を貯めたり排尿を担当しています。この機能がうまく働かないと膀胱炎、排尿痛、失禁等が現れたりします。


生理機能:人間の成長、発育、生殖、老化と関係が深く、水分代謝と呼吸する時の吸気に関係が深い。骨や脳と密接に関係
病理変化:発育不良、不妊症、尿量の極端な増減、喘息、耳鳴り、リウマチ等

膀胱
生理機能:尿を貯めたり排尿を担当
病理変化:膀胱炎、排尿痛、失禁等
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■ 三 焦
三焦は特別な腑です。人体を上、中、下に分けそれぞれ上焦(心、肺)、中焦(脾、胃)、下焦(肝、腎)という概念を作りました。
この三焦は水の流れる水路みたいな物でここは難しいのでこういうものがあるという位の考えで結構です。

上焦:心、肺
中焦:脾、胃
下焦:肝、腎

水の流れる水路みたいな物
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■ 顔 色
顔色は人それぞれで、赤い顔や暗い顔等色々あります。顔色が悪いというと私達は暗い色を想像します。この様に顔色というのは全身の状態を的確にあらわしているのです。
以下に表にしてみましょう。

顔 色 関連する状態
弱りや冷え、陽気の不足、血の不足、肺の病態等
青紫 冷えが強い、痛みが強い、オ血、肝の病態
熱が強い、心の病態
胃腸関係の弱り、黄疸、脾胃の病態
腎精の不足、オ血
予後 色が鮮やかでつやがあれば予後は良好
色が暗く潤いがなければ予後は不良
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■ 舌 診
舌は西洋医学でも一応みますが、中医学の舌診とは違います。
中医学では舌の色や苔の状態等から全身状態を読み取る事が出来ます。
舌は舌質と舌苔に分けて見ます。
舌の色も参考になります。

舌色 現わしている状態
弱りや冷え、血の不足
熱が多い
熱、冷え、オ血
これをふまえて百聞は一見にしかずですので舌でわかる身体の状態をみてください。
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■ 表 裏(ひょうり)
表と裏とは文字通り体内を体表と裏つまり内臓に分けた表現です。
体表では細菌やウイルス等からの侵入を防ごうとしています。体表で病気との戦いが始まると発熱や悪寒、頭痛等が現れます。
この体表の防御機能がやられると、病気は裏に入ってしまします。裏に入ってしまうと病態が複雑化して侵入した臓器によってそれぞれの症状を現わします。


生理機能:細菌やウイルス等から体内への侵入を防ごうとしている
病理変化:発熱や悪寒、頭痛、節々の痛み等


生理機能:内臓機能
病理変化:病態が複雑化している。病邪が侵入した臓器によってそれぞれの症状
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■ 寒 熱
寒熱とは読んで字のごとく体の熱や寒をあらわします。
しかしここでいう寒熱は体温計で表示される熱ではなく実際に感じる事が出来る寒熱をあらわします。
例えば風邪をひいて40度近い高熱があっても本人が寒い寒いと悪寒を訴えるようであれば中医学ではこれを寒としてとらえます。ここが重要です。
実際の温度ではなく体で感じる感覚を重視するのです。逆に寒い日に体温は平熱でも体が熱いと感じればこれを熱とみます。
寒の特徴として、冷えを感じやすい、温かい物を好む、尿が増え、尿の色は透明等。
熱の特徴として口が渇き冷たい物を好む、顔が赤くなりやすい、尿の色は比較的濃い、便秘気味等である。

寒:冷えを感じやすい、温かい物を好む、尿が増え、尿の色は透明等
熱:口が渇き冷たい物を好む、顔が赤くなりやすい、尿の色は比較的濃い、便秘気味等
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■ 虚 実
虚実は病気の状態が活発な時を実、鎮静化している状態を虚と言います。
日本漢方では体格が良く充実している状態を実、体が痩せていて体力の無い状態を虚と言っていますが、中医学では体格によって虚実が決まるわけではありません。
逆に言うと体格が良い人でも虚が存在し、体が痩せていても実が存在する事になります。それから五臓六腑それぞれにも虚実があります。
虚の症状としては疲れやすく、汗をかきやすい、めまい等を起こします。これを気虚と言います。
実の症状としては病気が引き起こす強い症状を言います。

虚:疲れやすく、汗をかきやすい、めまい等
実:病気が引き起こす強い症状
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■ 病 因
病因とは病気を引き起こす原因です。外因、内因、不内外因の三つがあり、外因は自然界の気候が病気の元となる時、病気を引き起こします。
風、寒、暑、湿、燥、火の六つがあります。
内因は感情が病気の元となる時、病気を引き起こします。喜、怒、優、思、悲、驚、恐の七つがあります。
不内外因は内因、外因以外の病気が原因となります。

外 因:風、寒、暑、湿、燥、火の六つ
内 因:喜、怒、優、思、悲、驚、恐の七つ
不内外因:内因、外因以外の病気が原因となります。暴飲暴食や虫刺され等がある。
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■ 外 因
風:風の性質からよく動く。しびれやけいれん、かゆみ等、肝と春の関係が深い
寒:寒の性質から冷えや痛みを起こす。冷え性や生理痛等、腎と冬の関係が深い
暑:暑の性質から暑さを起こす。夏ばてや熱中庄等、心と夏の関係が深い
湿:湿の性質から粘っこい水に関係し、むくみや食欲不振等を起こす、脾胃と真夏の関係が深い
燥:燥の性質から乾燥を起こす。空咳や皮膚の乾燥等、肺と秋の関係が深い
火:火の性質から熱さを起こす。炎症性疾患等、心と夏の関係が深い
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■ 内 因
喜び:心との関係が深い、気が緩む
怒り:肝との関係が深い、気が昇る
思い:脾胃との関係が深い、気が固まる
悲しみ:肺との関係が深い、気が消える
驚く:腎との関係が深い、気が乱れる
恐れる:腎との関係が深い、気が降る
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■ 不内外因
暴飲暴食:胃腸機能を障害して色々な病態を引き起こす、消化不良や便秘、下痢等
痰 飲:人体に停滞した汚れた水の事、むくみや湿疹、めまい、動悸等
オ 血:人体に停滞した汚れた血液の事、生理不順や生理痛、肝臓病、癌等
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■ 痛みの性質
脹った痛み:気が滞っている、痛みが動き固定していない
重い痛み:水分が滞っている、雨の日や湿度が高い時に悪化する
刺すような痛み:オ血による痛み、痛みは固定しており激痛
絞られる痛み:実による痛み、痛みは激しく触られる事をいやがる
灼熱感のある痛み:熱による痛み、冷やすと楽になる
冷える痛み:冷えによる痛み、温めると楽になる
シクシクした痛み:気血が不足した痛み、疲労すると痛みが続く
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■ 便の状態
便秘
実熱:腸の中が熱によって乾燥し便秘する
陰虚:腸の中の潤いが失われ便秘する
気虚:腸の蠕動運動が弱り便秘する
陽虚:冷えにより腸が働かなくなり便秘する
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■ 尿の状態
熱証:尿の色が濃く、尿の量が少ない
寒証:尿の色が透明にちかく、尿量が多い
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■ 喉の渇き
熱証:激しい喉の渇き、特に冷たい物を飲みたがる
熱が血分にまでおよんでいる:口が渇くが、少ししか飲まない
オ血:口が乾燥するが、口をすすぐだけで良い
痰飲:口が渇くが飲むと吐き出す
湿:口が渇くが熱いものを少し飲むだけで良い
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■ 味 覚
熱証:口が苦い
胃腸に湿熱がある:口が甘かったり、粘る
肝と脾の熱証:口が酸っぱい
脾胃の弱り:口が水っぽく味を感じにくい
消化不良:口の中が腐った臭いがする
腎の病:口がしょっぱい
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■ 月 経
周 期 その他 病証
早く来る 多い 深い紅色 濃い 舌が赤い色 血に熱がある
多い 淡い紅色 薄い 舌が淡い色 気が弱まっている
遅れて来る 少ない 淡い紅色 薄い 顔色が良くない 血の不足
少ない 暗い色 血の塊が出る お腹が冷える 冷えとオ血
不定期 不定 紫と紅色 血の塊が出る お腹が脹る 肝の気が停滞
不定 淡い紅色 薄い 足腰がだるい 腎の弱り
 
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■ 最後に ■
ここまで読んでいただきありがとうございます。
これで大まかな中医学の全体像を理解してもらえたと思います。
しかしこれで中医学全てが網羅されているわけではなく、重要な要点だけを抜粋して解説しましたので不足している所もあります。
またこの解説は難解な中医学用語を多少無理して現代医学風に解説した為、本来の意味からかけ離れている所もありますが、ご勘弁ください。
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